【イギリス生活情報】ロンドンで宿探しと滞在スタイル

 

ロンドンで宿探しと滞在スタイル

ロンドンで暮らす時に、一番苦労するのは宿探しです。

ロンドンは世界一家賃の高い都市と言われ、住んでみた感覚としても、東京よりも少し割高といった感じ。治安や設備のクオリティを考えると、東京の方がコスパは良さそうですね。

さて、ロンドンに留学するにあたって、いろいろと試行錯誤してみた(語学留学時代も含めた) 自分の経験も踏まえて、留学生の宿探しについて検証してみたいと思います。

留学生がロンドンで暮らす方法は以下の５つ。

・ホームステイ

・学生寮

・スタジオ (ワンルーム)

・フラットシェア

・友達、知り合い、親戚の家に居候

それぞれ、家賃の安さ、ストレス度、英語の習得具合のインジケーターを５つ星評価してみました。家賃は概算です。それでは行ってみましょう。

・ホームステイ

家賃の高さ ★★★

ストレス度 ★★★

英語の習得具合 ★★★

家賃概算£200〜300/週

探し方: 語学学校か大学の事務に紹介してもらう

ロンドンのホームステイ先の家には二種類あると思います。1つは移民系。もう1つはイギリス人の家です。

移民系には、私の周りではインド系、中東系、イタリア系、ユダヤ系のホストファミリーがいましたが、それぞれ親切な人が多そうな感じでした。ご夫婦の片方が移民系でもう片方がイギリス人というのもよくある組み合わせです。移民系の家では、ホストファミリーの国の文化 (インド料理とか)も体験できるという反面、ホストファミリーもあまり英語が上手くなくて、イギリス英語に触れられないことが残念だったりします。しかし、移民だと異国で言葉が通じない辛さも理解している人が多いので、英語が不自由な日本人学生に優しく接してくれます。また、全体的に門限が緩い気がします(※私見)。

イギリス人(ガチのアングロサクソン)の家では、本格的なイギリス英語やイギリスの文化を体験できますが、私の知る限りルールに厳しい家が多い気がします。(特に年配女性のホストファミリーの場合) 中国人や韓国人の知人には、ホストファミリーと大喧嘩して出て行った人もいました。。時間に厳しく(門限があったり、シャワーの時間が決められていたり) ルールに細かく、詮索したがる、管理型の人が多い気がします(※私見)。しかし、日本の田舎育ちの私にとっては、時間が決められていたり、家の中に明確なルールがあった方が逆に過ごしやすく、態度が悪いフラットメイトはホストファミリーが厳重注意してくれるので、非常に快適でした。(フラットメイトに困った話は後述の学生寮の欄に書きます)

ホストファミリーに生活を管理してもらっている限りは、安全でもあります。若い方、女性の方は、ホームステイが安心安全だと思いますが、自由に過ごしたい！夜遅くに帰宅することが多い..と言う人は窮屈かもしれません。私の周りでは、家族のイベント(ホストファミリーのパーティー、結婚式、習い事など)に誘われたりすることもあるみたいだったので、そういうのも楽しそう、と思いました。また、友達を呼んでもOKな家だと、ちょっとしたホームパーティーも主催できたりするようです。(どちらも移民系の家でしたが)　

食事は、完全自炊型と、ハーフボード(朝食付き)、フルコース(朝夜食事付き)とあり、値段が少しずつ上がっていきます。シャワーは部屋についている場合と、ホストファミリーやフラットメイトとシェアの場合があります。(学校で家を探してもらう時に条件を選びます) ハウスメイトは2〜3人が普通ですが、家によってはたくさん学生がいたり、子供がいたりします。イギリスではありませんが、昔幼稚園くらいの子供がいる家庭にホームステイしたことがあり、子供と遊んだりして楽しかった思い出があります。

また、ホストファミリーが合わない、家が遠いなどの理由で、ステイ先を変更する事はよくありますが、それなりに角が立つ (そんなにうちが嫌？と気にするホストファミリーもいる) ので、ある程度気を遣って出て行く方が良いみたいです。とにかく当たり外れが大きいのがホームステイですが (ホストファミリーとそりが合わず喧嘩して出て行った例は何度も目撃した)、当たれば最高にコスパが良く、楽しい留学生活が過ごせると思います。

長所: 安心安全・当たるとお得

短所: ホストファミリーの当たり外れ

・学生寮

家賃の高さ ★★★★
ストレス度 ★★
英語の習得具合 ★★
家賃概算 £250〜350/週

探し方: 語学学校か大学の事務に探してもらう or 学校から紹介されたウェブサイトで検索

ホームステイよりも家賃が割高の代わりに、ある程度はプライバシーが保たれるのが学生寮です。シャワーやトイレも、各部屋についていることが多いです。また、寮内で同じ語学学校や大学の人とも知り合えるかもしれません。学生間の距離の近さは、寮によって異なると思います。キッチンとダイニングスペースが共有とかだと、仲良くなりやすいのかな？キッチンが部屋についてたら、交流は少なそうです。大学だとイギリス人のフラットメイトもいると思いますが、ホストファミリーのように気を遣って話しかけてくれることは稀だと思うので、ある程度の語学力がないと英語の練習になる事は無いでしょう。(普通の人は、ネイティブ英語が通じない外国人(日本人)は無視しますからね。よほど親切か日本オタクのでもないと、話しかけてくれないと思います。自分から話しかけて、向こうが興味を持ってくれたら、友達になれるかも) 寮によってはイベントもあるかもしれませんが、同じく気にかけてくれる人は稀なため、自分から積極的に話しかけていくスタンスでないとコミュニティーには入れません。(誘ってくれる親切な人はいるかもしれませんが、ホストファミリーや先生のような保護者的な人ではなく、同じ学生でしかないので、いつまでも受け身だとそのうち誘われなくなります)

また、寮のようなところだと注意する人がいないため、学生間のトラブルもあります。(騒音など)苦情は管理人か学校に言うのですが、所詮外野からの注意ですのであまり効き目がない事が多い(ここがホームステイとは違うところ)

私の場合、数ヶ月間フラットメイトの中国人と南米人に煩わされました。本人達は悪気はなく、私とも仲良くしていたのですが、なんせ声がでかい。寮にいる間ずっと電話していました。しかも母国語で (何で中国語とスペイン語ってあんな声がでかくて騒がしいんでしょうね?)。さらに私の部屋の前(窓の前)が何故か喫煙所になってしまい (ロンドンは基本的に全面禁煙なので喫煙者は外で隠れて吸う) 部屋に入るとタバコの煙と、騒がしいお喋りでストレスMAXでした。(私が禁煙者だったので余計ですね) 最終的にキレて文句を言ったので少しタバコはマシになりましたが　(喫煙所が別の場所に移動した)、電話は治りませんでした。 本人達は決して不真面目な人間ではなく、勉強も一生懸命するタイプでしたが、お国柄が生活態度にでてしまうんですかね...(日本の様に他人に気を遣う文化が無い)。あとはパーティーが毎夜煩すぎて寝られない、というのも一般的な悩みなのかもしれません。他にも中東人(国では超のつくエリート)が寝ている時に勝手に部屋に入ってきたり(あの時はめっちゃびびった)、時間にルーズだったり、部屋を出て行く時に要らない本を押し付けようとしてきたり (結局部屋に置きっぱなしにして帰国してた)、いろいろありましたね。寮にもこういうネガティブな側面がありますが、ロンドンには世界各国から様々な学生が集まってきているので、時にハチャメチャではありますが、そう言う人たちとの共同生活も楽しいものだと思います。(なんだかんだで皆んな仲良かったし、一緒に出かけたのも楽しい思い出です)

長所: いろいろな国の学生と知り合える

短所: 積極的にならないと孤立する、学生間のトラブルが解決しにくい

・スタジオ(ワンルーム)

家賃の高さ ★★★★★
ストレス度 ★
英語の習得具合 ★
家賃概算£300〜450/週

探し方: 不動産屋に電話 or ウェブサイトで探す

私はスタジオ(ワンルームマンション)を借りた事がないので、ここでは周りの人の体験談を書きます。

スタジオは日本でいうワンルームマンションのことで、完全に独立しています。故に、プライバシーが保たれて、ホームステイや学生寮に比べて対人関係のストレスが少なそうですね。また、気軽に人を部屋に呼んだりもできますね。しかし逆に言うと何かあっても助けてくれる人がおらず、部屋の掃除や設備修理、保全は自分でやらないといけません。(ホームステイや学生寮は誰かが掃除や修理をしてくれる事が多い) それに、住民間の交流はほぼ無いので、外のコミュニティに積極的に入っていかないと孤立しがちかもしれません。値段も他の宿に比べてかなりお高め。私の知り合いでは、ロンドンで働く単身赴任/独身の駐在員さんや、裕福な家庭の留学生がスタジオで暮らしています。お金に余裕があり、勉強に集中したい、と言う方にはおすすめです。

長所: プライバシーが保たれる
短所: 掃除、修理などが面倒、住民間の交流がほとんど無い

・フラットシェア

家賃の高さ ★★
ストレス度 ★★
英語の習得具合 ★★
家賃概算£150〜250/週

探し方 ウェブサイトで探すorシェアする人を見つける(その後不動産に行く)

フラットシェアには2通りあって、1つ目は気の合う友人や恋人と大きめのフラットを借りて一緒に住む方法。カップルで住んでる場合が多いですが、私の友人でロンドンの企業で働いている人は、凄くいい感じ新しめの高層マンション(2LDK)に男二人(親友、ゲイではない) で住んでいました。割り勘なので、一人月15~20万円(？)くらいと、大企業サラリーマンなら現実的なお値段だと思いました。

ただこのようなフラットシェアはロンドンにいる時期が完全に被っている人じゃないと難しいですね。大学で同じ学年の人とか、カップル留学とか..。

２つ目は、大家が経営している私営寮みたいなところ。ウェブサイトでも探せて、ワーホリの人もよく利用しているようです。部屋は独立していて、フラットメイトともそこまで (学生寮程) 濃い関係にもならず、プライバシーも保たれます。トイレシャワーやキッチンが共有のところもあります。割とよく聞くのは日本人だけのシェアフラット。せっかくロンドンに来たのに？と思うかもしれませんが、生活面でストレスを感じる事なく、勉強だけに集中したくてお金も節約したい場合は、私はありだと思います。(特にトイレシャワーなど施設を共有する場合、日本人だけだとストレスは少ないと思います。いろんな国の人と関わるのも、疲れますが楽しいですけどね(^_^;))

長所: 安くて対人関係でストレスが少ない。日本人限定のフラットもある。
短所: 同時期にシェアしてくれる友達や恋人を見つけなければいけない。

・友達、知り合い、親戚の家に居候

家賃の高さ★
ストレス度★★
英語の習得具合★★
家賃概算£0〜200/週

探し方: ロンドンに住んでいる友達、知り合い、親戚にお願いする。

このパターンの留学生も結構見かけます。一番多いのは、家族、親戚がロンドンに移住してて、居候しているパターン。家賃などは不明ですがあんまり払わなくて良いんじゃ無いんでしょうか (家庭によると思います)。イギリス人の友達の家に泊めてもらっている人もいました。かく言う私も、今回大学院に行くにあたってロンドンで出会ったイギリス人の知人の家に居候することになりました。居候と言っても、家賃は£130/週払います。キッチン、トイレ、シャワーは共有。実はここのお家は、初めは学校の紹介で来たホームステイ先だったのです。そこでステイ先の人と今回は個人契約となったわけです。このパターンも割と多いんじゃないでしょうか?(所謂リピーターですね)

ホームステイの場合、学校にマージンを取られるので、個人契約の方が、ステイさせる側も取り分が増えて、win-winですしね。

しかしどこの家でもこの方法を受け入れてくれるわけではないと思いますし、ステイ先の人との良い人間関係が大切だと思います。(私の場合この家での居心地がめちゃくちゃ良かったのでそのまま居着いてしまったかんじ。)

長所: 少し安いホームステイ。
短所: 人間関係が大事。親戚の家の場合、家族に自分の素行が筒抜けになる可能性あり。親しいと言えどもそれなりに気を遣う。

おまけ:ロンドンで家を買う場合

価格 測定不能 (家によるので)
ストレス度 ★
英語の習得具合 ★
家賃概算 持ち家なので家賃なし

探し方 不動産屋orウェブサイト

そもそもイギリス国籍がないと家は買えない？※買える場合もあるそうです

留学生にはあまり関係ないかもしれないですが。。(友達の富豪の中国人は留学にあたって、両親にお家を買ってもらってました^ ^;)

ロンドンは土地の値段や家の価格が下がらないのが魅力的ですね。

その他宿探しの重要ポイント

・学校からの距離

ロンドンは家賃も高いですが、交通費もめちゃ高いので、学校から近いかどうかも重要です。家賃は安くても交通費がかかって結局高くなってしまった、ということが無いようにトータルで考えた方が良いです。私は日本にいた時、片道2時間半〜3時間かけて大学に通っていた事がありますが、やはり通学・通勤に二時間も三時間もかけるのは勿体無いと思います。(ましてせっかくロンドンに来ているのですから) しかし、都心から離れれば離れる程家賃も基本的には安くなるので、その辺のバランスを考えて場所を決めてください。(大学がどこにあるのかによりますね)

ちなみに、ホームステイや学生寮はざっくりとした場所(zone1, 2など)しか選べないので場所はある程度運ですが（寮の場合は自分で建物を選べる場合もある）、スタジオやシェアフラットは地区で探せます。

・治安

ロンドンは地区によって雰囲気がかなり違い、家賃も治安によってわりと左右しています。安いからといって選んでしまうと怖い目に合うかもしれないので注意しましょう。

※ロンドンの治安については別記事に書きました。

→ロンドンの治安マップと日本人が多い地域

・スーパーやレストランからの距離

生活していく上で、無視できないのは食事です。大学の食堂で全て済ませられたら良いのですが、ロンドンの大学に日本の大学ような食堂があるところは少ない (もちろん食堂はあるんですが、”日本食”を出してくれるところはほぼ無いといって良いでしょう。せいぜいカレーくらいなもんです※大学によります) なので、自炊したり、ロンドンの日本食レストランに行ける環境かどうかも重要です(長期の場合特に)。もちろん普通のスーパーへのアクセスも自炊する場合は重要です。ロンドンは夕方5時に閉まる店も多いので、長時間空いているお店か近くにあると便利ですね。

ロンドンのスーパーと日本食レストランの記事を書きました。

 ・家の築年数、設備のクオリティ

家によって設備のクオリティが違います。ちゃんとシャワーからお湯が出るか、トイレが壊れていないか、暖房施設が動くか、壁が薄くないか、雨漏りしないか、などもチェックポイントです。

※ロンドンの賃貸の価格帯別比較を別記事に書きました。

→ロンドンでの家探し：価格帯別解説と注意点

いろいろと書きましたが、結局は完璧な宿などは無く、どの条件も一長一短です。なので、ある程度は現状を受け止めて、出会いや縁を大事にしたいですね。長期滞在の方は、転々といろいろな場所に住んでみて、合うところを探しても良いかもしれませんが、最終的には住めば都、住んだところがあなたロンドンなのだと思います。

それでは。

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